マレーシアのケンブリッジ式インターナショナルスクールに子供を通わせてみた感想。スクールの選び方と申込方法、Cambridge programmesのカリキュラムとは?

インターナショナルスクール

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みやこうさぎ
みやこうさぎ

子供達がマレーシアのインターナショナルスクールに入学してから3年半が経ちました。率直な感想を記載しようと思います。我が家の場合の、スクールの選び方や申し込み方法も記載しています。

マレーシアのインターにて2年半が経過

2021年の2月にマレーシアの某インターナショナルスクールに入学した子供達。早いものでもう3年半が経過しました。転校は一度もせず、子供達もずっと楽しんで通っています。

MCO(移動制限令、ロックダウン)中に入学したので、始めの1か月と1週間はオンライン授業、3月の途中から登校に切り替わりました。その後もコロナの状況によって一時的にオンライン授業になる事もありましたが、最近は毎日登校できています。

ケンブリッジ式のインターに通わせていますが、あまりにも日本式と異なる事が多くて面白いので、率直な感想を記しておこうと思います。

私は教育のプロではないので我が子の学校の情報しかない為、あくまで「うちの子の学校の場合」の情報です。全てのマレーシアのケンブリッジ式インターに共通する話ではない為、参考程度に見て頂ければ幸いです。

インターナショナルスクールへの子供の入学や母子留学を検討している方の参考になれば幸いです。

ケンブリッジ式インターとは?

ケンブリッジ式(Cambridge programmes)インターとはイギリス式のカリキュラムを採用したインターナショナルスクールになります。

もともとマレーシアはイギリスの植民地だった事もあり、マレーシアのインターナショナルスクールの多くがこのケンブリッジ式を採用していますが、他にはアメリカ式・カナダ式・オーストラリア式・中国式・インド式等のインターナショナルスクールもあります。

日本の学校制度とは異なり、下記のように学年が分かれています。

Primary:Year 1〜Year 6(5歳〜11歳)
Secondary:Year 7〜Year 11(12歳〜16歳)

Year10とYear11でIGCSEというテストを受け、大学進学を目指す場合はA Levelという世界基準のディプロマを取得する必要があるそうですが、この辺りはここでは割愛します。うちの子達は現在year5とyear8ですので、テストはまだまだ先ですのであまり調べてません・・。

以前日本で、子供達の英語の先生(イギリス人)に「マレーシアだったら絶対ケンブリッジ式がいいわよ!日本式みたいに規律がちゃんとしているから!マナーもしっかりしているし!」と猛烈にオススメされた為、我が家はケンブリッジ式しか検討しませんでした。

確かに、噂で聞く他の国のカリキュラムによるインターでは授業をちゃんと聞かない子がいても怒らないと聞いて、あながち嘘ではないのかなと思います。噂レベルですけど。

日本式とケンブリッジ式のカリキュラムの違い

まず教科が日本式とぜんぜん違います。

ケンブリッジ式で学ぶ教科は(うちの学校のPrimaryの場合)

・ENGLISH
・HUMANITIES(社会全般)
・ICT(IT)
・MATHMATICS(数学)
・PE(体育)
・ART(美術)
・SCIENCE(理科)
・MANDARIN(中国語)
・FRENCH(フランス語)
・MUSIC(音楽)

というラインナップになっています。

英語もままならないのに中国語とフランス語なんて!と始めは焦っていましたが、2人とも中国語は一番好きな教科に。やはり漢字なので何となく分かり、他の生徒よりも答えられる事が多くて楽しいとの事。

また、数学は基本的に内容が日本と同じですが日本の方が難しいので2人とも得意科目に。IT教育が日本の公立より圧倒的に進んでいるのも特徴です。

社会はHUMANITIESという教科に集約されていますが、日本の地理や歴史は当然全くやりませんのでここは自習が必要ですね。

2人とも苦手に感じているのはENGLISH。ライティングが多いので苦戦しているようです。

2人とも日本で中学受験をするかどうかまだ未定ですが、日本の勉強と離れすぎるのも後に本人が苦労しそうなので、日本式の進学塾に通わせています。やはりインターよりも難しいことを習っているようです。

この通り、日本式と結構違うので日本での受験を重視したい人は日本人学校の方が良さそうですよね。全ての事を日本語と英語で覚える必要があり、さらに教科自体も結構違うので、日本での受験をゴールとするなら「寄り道」になってしまうと思います。

なぜ日本人学校ではなくインターにしたか

クアラルンプールには日本人学校もあり、そちらも評判が良かったので随分と悩みました。でもせっかく海外に住む機会を得たのだから、その時にしかできない経験を沢山してもらいたい、という思いで決めました。

インターナショナルスクールにて様々な国のお友達と学ぶ事で、多様な価値観を学ぶ事ができると思ったからです。また、英語のみの環境に一度どっぷりと浸かる事で、英語をスピーディーに学べる事を期待しました。

ただ、今後は子供達の様子を見て話し合いながら、日本人学校に転校するのもぜんぜんありだと思っています。

このままずっとインターで学び、絶対外国の大学に入れたい、という訳ではありません。そういう意味では、我が家では「留学」している感覚でいて、いずれは日本式に戻る前提でいます。

インターナショナルスクールの選び方、申込方法、エージェントは必要?

マレーシアのクアラルンプールには本当に沢山のインターナショナルスクールがあるので、どの学校にするか決めるのに本当に時間がかかりました。

まずはインターネットでリサーチ。International Schools Database等のページを熟読し、自分でエクセルの表を作って情報をまとめたりしました。

International Schools Database

我が家が重視したポイントは

①学費(予算をまず決めました)

➁家の近くからスクールバスが出ている所←つまり、同時進行で「住む所」もある程度決めました

➂ケンブリッジ式である事

それらの条件で3校まで絞って、あとはエージェントさん(現在はもう無いエージェントさんですが・・)に連絡してインター校見学ツアーを申し込みました。

渡航後に3つの学校を見学し、家族全員で話し合いをして現在の学校に決めました。その後MCO(ロックダウン)になってしまった為、オンラインで入試と入学書類の提出をし、無事入学する事ができました。

私はエージェントさんと一緒に学校見学だけし、それ以降は自分で学校と連絡を取り進めましたが、もっと包括的に入学後までサポートしてくれるエージェントさんもいるそうです。また、逆にエージェントさんを通さず学校と直接やり取りをするママさんもいます。

心配事が多ければエージェントさんを通した方が安心でしょうし、英語が堪能なので学校に何でも聞けるわ!という方はエージェントさん無しで大丈夫かと思います。どちらが正解という事は無いように思います。

我が家は「通訳をしてほしい」というよりは、いろいろな学校を知り尽くしているエージェントさんに「ぶっちゃけこの学校って他と比べてどう!?」という深い意見を聞きたかった為にお願いした感じでした。

エージェントさんはこちらの多数ある質問にも丁寧に答えてくれ、納得して学校を決める事ができました。おかげ様で子供達が今までずっと楽しんで学校に通っていて、転校をしたがらないので概ね学校選びには成功したのかなと思います。

事前の英語の勉強はどれくらいしたか

渡航前の英語の学習については私が運営している他のブログ記事Twitterでも結構書いてきました。

娘(小3)は2歳の頃から週1で英会話スクール、渡航が決まってからは毎日DMM英会話+週2で英会話スクールに行っていて、英語にお金と時間をそれなりに費やしたつもり。
でもその程度では現在マレーシアのインターで英語の理解に苦労してます😅

本人がとても楽観的な性格なので毎日楽しそうだけど☺️

— みやこうさぎ🇯🇵🇲🇾マレーシア在住ママ (@usagimiyako1) 2021年3月1日

当時のつぶやきの通り、渡航が決まってから1年程、子供達二人ともほぼ毎日英語に触れるようにしていました。

それでもやはり・・クラスについていくのは初めはなかなか大変そうでしたね。姉の方はYear5から入学し、もう授業の内容が難しいので、単語量が圧倒的に足りませんでした。忘れもしません、記念すべき初めての授業(オンライン)は、「男女平等についての議論」でした。大人でも難しい議題だぞ!

でもめげずにここまで楽しんで授業に参加できているのは、結構聞き取りが出来る事が大きいのかなと思います。先生の指示に従う事はできるので「心配しなくてぜんぜん大丈夫」と先生方は仰っています。

英語の補修クラスもある学校ですが、姉の方は一度も参加するよう言われてません。弟の方は初めの1タームだけ参加しました。補修クラスは高いし、うちの学校の場合、授業中に抜け出してやるので授業について行きづらくなるし、参加しなくてもよかったかな・・というのが正直な感想です。

渡航前の子供達の勉強法については簡単に書くとこんな感じ。

・毎日:オンライン英会話(英会話に慣らす)

・毎日:日本のワークを使用し私が指導(文法)

・週2:近所の英語スクール(単語を増やす&リーディング)

・週1:知り合いのイギリス人の先生による個別指導(ライティング・発音を中心に)

・英語のYouTubeを見る(リスニング)

一応、英語の4技能と言われる「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」をバランスよく学習させてました。

この方法が最短距離で大正解!という訳では無いけれど、現在子供達がマレーシアのインターで楽しく過ごせていて、お友達も沢山できて、授業について行けていますのでとりあえず良かったのかなと思います。

ちなみに文法は「ひとつひとつわかりやすく」シリーズを使用して教えました。


インターに実際に通ってみての感想

ここからは実際に通ってみた感想です。あくまでうちの学校の場合ですので参考程度に読んでみて下さいね♪

オンライン授業で驚いた事

1か月程、子供達のオンライン授業を横で見ていていろいろ気づきましたので記載しておきます。

①暗記が少ない

日本の授業ほど、暗記が多くありません。当然、漢字テストとか漢字をひたすら書く宿題が出る、という事もありません。弟の方は多少スペリングテストがありますが、週に1回のみです。その分、考えさせる問題や創作に時間を割いている印象です。

今はPCで何でも検索できるので暗記は重視しないそうです。暗記や作業に時間を割くなら議論やクリエイティブな事をして、何かを「生み出せる」力を付けましょう、という事ですね。目からウロコ。その通りだと思います。

➁生徒が沢山喋る

オンライン授業なので皆が一斉に喋ると収集がつかないので、喋る時はズームの「挙手」ボタンを押します。

授業中、ほぼ誰かしらの挙手ボタンが付いている状態です(笑)。

みんな喋りたくてしょうがない。

また、先生の質問の仕方も「この答えは何?理由も説明してね。」という聞き方をし、その後「〇〇さんの答えに賛成ですか?反対ですか?理由も説明してね。」と授業が進むので、生徒が喋りまくり、わりと進度がゆっくりです。そのやりとりをしている間、しっかり理解できている子はさっさとプリントを終わらせ、「終わりました~切ります」と授業を退室します。

自由度が高い・・。

登校が始まって驚いた事

これは私は見ていないのでほぼ娘からの情報なのですが、毎日驚く事ばかりみたいです。

①教科書、ノート、筆記用具は学校に置いて帰っていい

むしろノートは回収され、先生がチェックするので持ち帰りを禁止されているとの事。予習復習ができないじゃないか~!もう諦めるしか無いですね(笑)宿題もほぼありません。

私「息子に英和の電子辞書を持たせてもいいですか(だめだろうな・・)」
インターの先生「もちろんいいわよ!(あっさり)」

↓後日

先生「あの電子辞書で素早く調べまくって、ちゃんと授業についてきてるわよ😄」

メリットがあるなら結構何でも持ち込みOKなインター、有難い😭

— みやこうさぎ🇯🇵🇲🇾マレーシア在住ママ (@usagimiyako1) 2021年3月25日

持ち物についてはとても寛容で、電子辞書、お腹が空いた時用のおやつ、飲み物、酔い止め用の飴、体温調節用の服など全てOKです。

タブレットやPCは必須で授業中に使ってOK。これについては私も賛同。日本は訳分からない規則が多すぎですよね。勉強に集中させたいならむしろ、持ち物はもう少し寛容にすべきかと。

➁実験が多い

どの教科もすぐ「試してみましょう」となり、頻繁に実験タイムになるとの事。先生の思い付きでちょっと校庭に出たり体育館へ行く事も。結果、机でノートを書いたりする時間がとても少ないそうです。

➂生徒が沢山喋る(2回目)

日本の授業では先生がほぼ喋って授業が終わるけど、こちらでは生徒が沢山喋るらしいです。

先生が何か教える時間は少なめで「後の時間はネットで調べたり友達と相談しながらレポートやポスターを書いてね」というパターンが多いそう。

授業中ダブレット等で調べる事はOKというか推奨されています。入学当時まだ1年生の弟の授業でもネット検索の仕方を教えていたのでびっくり。どんどん調べて、沢山話して、という進め方みたいです。

議論についても、日本でも議論する時間はあったものの「シーン」としていて、むしろ喋ったら変な子だと思われるので(娘談)やっぱり先生が喋って授業が終わる。でもこちらでは議論となると皆めっちゃ喋るので楽しいし、お友達もできやすいとの事。

外国の子がお喋りなのはちょっとイメージ通りですが、やはりインターでは自分の意見を言うスキルが付きそうですね。この辺も家族一同、インターに入れて良かったと思う点です。

また、プレゼンの機会も多いです。お気に入りのおもちゃを持ってきてプレゼンしたり、ネットで調べたことを発表したり。初めは二人とも戸惑っていましたが、今は慣れてきたようです。

まとめ

始めはちょっと緊張気味だった子供達も、お友達が沢山でき今は楽しそうに通っています。弟の方は始めは少し無理していた感がありますが、今は夏休みなどに「休み長すぎる~早く学校行きたい」と言っている程、学校が楽しくなってきたようです。

英語は多分学校ではまだまだ話せない方かと思いますが、家では随分英語が出てきました。姉弟で英語で喋っている事も。

全体を通し、今通っているインターに概ね満足しています。いつかは日本式に戻す予定ですが、ケンブリッジ式のカリキュラムや授業の進め方が新鮮で、家族一同大満足しているので、戻すタイミングが難しくなってきました(笑)。

二人ともずっとインターに通いたいし、転校は絶対したくないと言います。日本の学校よりずっと授業が楽しいからだそうです。いい先生とお友達に出会えた事に感謝です。

ケンブリッジ式インターをお考えの方の参考になれば幸いです。

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